
日本人なら誰でも一度は食べたことがある干物。
- アジの開き
- スルメ
- めざし
- 煮干し
など様々な干物があります。
でも、干物の作り方によって、名前が違うのをご存知無い方も意外に多いのでは無いでしょうか?
ここでは、干し方・開き方で違う干物の名前を確認して行きます。
干物にすることで、保存性と味が良くなる!

そもそも、なぜ干物にするのでしょうか?
干物は、干して水分を減らすことで微生物の繁殖を抑え、保存性を高める昔からおこなわれている乾物の製法の一つ。
水分が抜けた分、旨みが凝縮され、干す前と比べると食味も変化し、味わい深くなります。
保存性と味が良くなり、アジの開きやスルメなど、ご飯のお供や酒のアテとして人気があります。
アジの開きや、スルメも同じ干物ですが、作りかたによって名前が異なります。
作りかたの違いと、呼び名を合わせて確認して行きましょう!
干物は作りかたの違いで名前が変わる!
素干し
原料をそのまま干し、乾燥させたのが『素干し』。
太陽光や風に当てて干して作ります。
タタミイワシ、海苔などがあります。
塩干し
塩を振りかける、または、塩水に付けてから干したものが『塩干し』
塩で保存性も高まり、風味も良くなります。
めざし、アジの開きなどは、塩干しで作られます。
焼干し
焼いてから干したものが『焼干し』。
煮干しとは違った風味があり良いダシがでます。
煮干し
煮てから干したものが『煮干し』。
一般的に煮干しと言うと、小魚の干物で作られた製品が多く流通しています。
ですが、煮てから干したものを煮干しと言うため、大きな魚でも、煮てから干せば煮干しとなります。
一夜干し
乾燥時間を一晩程度に抑えたものを、『一夜干し』と呼びます。
保存性の向上はあまり無いのですが、イカの一夜干しなどは、ソフトで生に近い食感があるため人気があります。
開き干し

魚の背や腹を開いて干したものが『開き干し』といいます。
早く乾燥させるため、また、天日干しの場合は太陽光に当たる面積を増やし、旨みを増やす目的もあります。
アジの開きなど、ある程度大きな魚は開き干しにされることが多いです。
丸干し
開き干しの反対に、魚を開かずそのまま干したものが『丸干し』です。
イワシの丸干しのことを『めざし』と呼び、意外に昔から親しまれている干物です。
まとめ
干物と言っても多くの作り方があり、それぞれ呼び名も異なります。
- 塩干し
- 焼干し
- 煮干し
など、漢字からどんな作り方がされているのかイメージし易いです。
今度、干物を食べる際は、どんな風にその干物が作られてのかも想像してください。
きっと、食べるのが楽しくなり、食への関心も深まるはずです。
【参考文献】
■書籍